いろいろなスタッフ
一緒に働くスタッフについてビックリしたこと、印象に残ったこと、学んだことなどの体験談です。
差別ではないけれども雇われにくいスタッフとは、、、
ある日、とあるババリアンレストランの前をオージーの友人と通ったとき、フロアスタッフ募集の張り紙がしてあった。
「お、あのレストラン、フロアスタッフの募集してるよ~。私でも雇ってもらえるかな?」となにげにきいてみたところ、「う~ん、経験さえあれば、あんた一人くらいは雇ってもらえるかもしれないけど、あんた日本人だからどうかな?難かしいんじゃない?」といわれた。
一人くらい???日本人だから???ってどういう意味?
だって、ババリアンだから、、、ってことなんだけど、それでも意味がわからなかった私へ、友人がわかりやすい例え話しをしてくれた。
まず、この質問からだったのだけど、、、。
シドニーにあるジャパニーズレストランに行って、ドイツ人が働いていたら、あんたはどう思う?
う~ん、、、意外って感じかな?日本人に興味あるとか、日本食が好きとか、日本食について勉強したいとか勝手に想像してしまうかもね~。もしそういう人に会ったら、ちょっとうれしいかもねぇ~。
じゃあ、そのジャパニーズレストランで働いてるスタッフがみんなドイツ人だったら、どう思う?
え~、そんなジャパレスありえないと思うけど、お店に入った瞬間、失敗したかな~?と思うかな、、、。汗。
その友人いわく、韓国人だろうが、中国人だろうが、日本人と外見が同じようなアジア人がジャパレスで働いていても区別がつかないから違和感はないのだという。それと同様で、ババリアンレストランに行って、フランス人だろうがイギリス人だろうが同じような人種が働いていれば違和感はないらしいのだ。
でも、ドイツ人のイメージからかけ離れた外見の私が働いていたら、ちょっと"weird"もしくは、なんだか"funny"と思うらしい。
これは差別ではないのだけれど、そのレストランのイメージとは全く異なる人種のスタッフが働いていれば、料理の味はいったいどうなんだろうとか、ちゃんとしたものを出してくれるのかな?とか、食べる前からちょっと疑ってしまうというのが、友人が思うところの理由なのだった。
そういうレストランは、日本人の一人や二人、ほんの数人くらいならフロアスタッフとして雇ってくれるかもしれない。でも、フロアスタッフがアジア人だらけのババリアンレストランになってしまったら、やっぱりそのレストランは、ちょっとおかしいでしょ。とのこと。
だから、雇ってもらうのは難かしいかもとオージーの友人は私に言ったのだ。
そいうえば、数年前に私が語学学校へ行っていたときのことを思い出した。韓国人オーナー、寿司がメインのジャパレスでバイトしていたのだが、そのお店ではロール寿司と寿司ボックスを店頭とレストランの近くにあるフードコートでも販売していた。
ある日私がフードコートで働いていると、バングラデシュ出身のクラスメイトのローラ(仮名)が、私を見かけて、バイト探してるんだけど、なかなか雇ってもらえなくて困っているという。私が働いているところで雇ってもらえるようマネージャーにお願いしてもらえないかとたのまれた。
バングラデシュ人が寿司売ってるなんて、今まで見たことがないし、考えたこともなかった私にはちょっと意外なお願いだった。バングラデシュといえばカレーだろうと勝手に思い込んでいたから、ローラが寿司をねぇ、、、雇ってもらえるのかな?と不安だった。私もローラに対しては、人種が違うし、雇ってもらうのは難かしいかも、、、と思っていたのだ。
一応マネージャーにお願いしてみたら、私の不安とはうらはらに、マネージャーは私の友人だからとローラを雇ってくれたのだけど、、、。
後日フードコートに行ってみると、ローラ本人は寿司好きってこともあるのか、他のアジア人スタッフと楽しそうに働いていた。その姿を見て、私は嬉しかったし、ほっとしたのだが、ローラにはカレーを売っているほうがなんだか似合っているように思えた。
私がその隣りにあるお店のインディアンカレーを売っていたら、ローラだっておかしく思うかもしれないし、私にはとなりの店で寿司を売っているほうが似合っていると思うかもしれない。
私がババリアンレストランで働いたら、私がローラを見て感じた違和感と同じものを持つお客さんやスタッフがいるはずだ。しかし、そういう違和感があるということを私は思いつかなかったのだ。
そのババリアンレストランで働いている人をよ~く見てみると、アジア人らしきフロアスタッフが一人働いていた。スパニッシュレストランの前を通ったとき、アジア人が働いていたのを目にしたこともある。
働いている人がほんの数名だったら、そんなにおかしくはないし、違和感は、ない。と、思う。、、、っていうか、外見がアジア人に見えるだけで、本当はアジア人じゃなかったりするのかもしれないが、、、。もし、私が本気でそういうローカルのレストランで働きたいなと思ったら、その違和感を感じない程度の、ほんの数名のなかに入れたらラッキーなのだろうと思った。
過去に私がローカルのレストランやカフェで働きたいと思っていたとき、自分の中でローカルとはアジアンレストラン以外、特にジャパレス以外で働くことを意味していた。だから私はババリアンとかイタリアンとかスパニッシュ料理のレストランなんかの種別をよく考えずに、手当たり次第にレジメを渡したり、応募してみたりしていた。
だから採用されなかったのかもしれない。もちろん経験もなかったし、英語も今よりももっとダメダメだったからということもあるとは思うけれども。
最初に働くことができたレストランは、シーフードとステーキが売りのモダンオーストラリアン料理のレストランだった。今思えば、そういうところだったからこそ、雇ってもらえたのかもしれないんだよね。だって、モダンオーストラリアンのイメージってなんだか多国籍って感じがするじゃない?メニューにだって、WAGYUとかTEMPURAとかあるとこもあるわけだし。だからなのかな?まぁ、それは自分の勝手な解釈なんだけれどもね。
そのオージーの友達との会話で、今までに私が雇われなかった理由が、英語や経験の他にもあったんだと改めてわかったような日なのでした。
解雇されないスタッフ
オーストラリアは不景気で2009年6月現在で失業率が、5.8%になってしまった。ソースは、Australian Bureau of Statisticsから。一時は1ドル100円を越えていた時期もあったのに、2008年12月には一気に1ドル58円くらいまで下落してしまった。この頃は70円ちょっとまで下がったり80円近くまで上昇したりしているが、オーストラリア好景気はすでに過ぎ去った過去になってしまった。
日本にいる皆さんにしてみれば、5.8%という失業率のパーセンテージをニュースなどで見ても、どのくらいオーストラリアが深刻な状況になっているのかよくわからないというのが本音かもしれません。だけど、この数値はNSW州、過去最高の失業率なのです。
こちらで実際に生活していると、家族を抱えているのに仕事を失ったり、仕事がなく収入が減少したりと、リストラされた人の話題や、働いている会社の規模縮小で苦しいという話しをよくきくようになりました。
私が働いているバブでも、毎日職を求めに人がやってくる。その人達の履歴書が閉店時には2センチくらいの厚みになってしまう日もあるときく。
6月11日付けのThe Sydney Morning Heraldの記事を読むと、オーストラリアの経済が下落したことで、1700人が失業した。26,200人のフルタイム雇用者が減り、パートタイム雇用者が24,500人になってしまったそうだ。
こういう状況でも解雇されないスタッフとは、時間に遅れない。休まない。仕事はまじめにやる。こういう当たり前のことを常日頃からきっちりやっている人だと感じる。レイジーなスッタッフはすぐに解雇されてしまう。私も解雇されないように気をつけなければ。
スタッフの身だしなみ
一緒に働いていたウェイターがある日突然、鼻にピアスをあけてやってきました。シルバーのとっても目立たないピアスをつけていたのですが、それを見たマネージャーは、仕事したいなら鼻ピアスの上に絆創膏を貼って仕事しろと言う。耳はいいけど鼻ピアスはダメってことらしい。プロフェッショナルに欠けるって事が理由の一つ。
鼻ピアスなどはマイナスの印象になるから?どんなに目立たないものでも?ま、今どきの若モノはそんなの気にしないと思うのだが、まだまだ年輩には受け入れられてない様子。鼻ピアスとか普通にして働いているフロアスタッフも他のお店では見かけるんだけどな~。フロアスタッフの顔にピアスは受け入れてもらえないとこが多いようです。
仕方なく言われたとおり絆創膏で鼻ピアスを隠して仕事をしていた彼でしたが、その後すぐお店を辞めてしまった。やっぱ毎回絆創膏貼って仕事するのが嫌だったのかな~。タトゥーはOKなのに鼻ピアスはダメなんてどうだかなって感じなんですけどね~。
基本はどこも同じで、清潔感が重要なのですが、やっぱり日本とはちょっと違います。
- 髪の色や髪型は至って自由。髪が長い人は後ろで束ねておく。
- ネックレス、ブレスレットなどのアクセサリーも至って自由。皆さん自分なりのお洒落を楽しんでいます。
- ネイルも至って自由。男性は爪を短く切る。
- タトゥーも至って自由。フロアスタッフは全身タトゥーだらけとか顔面にタトゥーとかはダメかも。キッチンで働く人はOK。
- ピアスも至って自由。顔のボディーピアスはなぜか、とても嫌がられる。どんなに小さいピアスでも、顔にピアスがあるとフロアでは働けないお店がある。キッチンで働く人はOKです。
- メイクも至って自由。
- 服は上から下まで黒で統一。(但し、制服がある場合はそれを着用。) ヨレヨレ、シワシワは嫌がられるのでアイロンがけしてあるものを借用。
- 靴も黒に限る。(黒の革靴がベストとされているみたいだが、スニーカーでもOK。スニーカーを履く場合は、ソールも黒でなくてはいけないところがある。)
- 男の無精ひげはダメなのだが、口ひげ(moustache)は整えていればOK。
こんな感じです。基本的なものさえちゃんとしていれば、OKです。高級レストランなどで働く場合はいろいろ規制があるかもしれませんが、一般的なレストランやカフェで働く場合は、あまりうるさくないです。
スタッフの入れ替わりが激しい
いや~、この業界、言うまでもないけど、やっぱスタッフの入れ替わりが激しい。新しく入ったスタッフが2週間後にはもういなくなっていたりする。旅しているワーホリの人は数ヶ月以内で辞めていきますね~。ワーホリは同一雇用主のもとで6ヶ月まで働くことができるんだけど、6ヶ月みっちり働いていた人は一人だけだったな~。
仕事を辞めたい場合は、少なくとも2週間前(two weeks notice)には辞めたいという意思をマネージャー、またはオーナーに伝えなくてはいけません。これ、この国の常識です。
それと、カジュアルで働いている場合、何か問題起こしたりするとすぐ解雇されますから、気をつけましょう。